老母の入院

95歳の母親が入院した。入院が遅れれば手遅れになっていた。この頃、すっかりふけこんでいた。耳も聞こえないし、家では会話らしきものはない。

けれど入院してみると、自分がひとりで部屋にいると、寂しさがやってくる。

母親が死んだら、自分はひとりぼっちになってしまう。

その寂しさはたまらないだろうと思う。母親の存在は大きなもので、死ねばそのショックは強烈なものになるだろうと思う。

出来るだけ長生きして欲しいと思う。母親が死んでしまえば、本当に独りぼっちになってしまう。その寂しさは深く辛く、耐え難いものになるだろう。